やっほー、美結。
相手いないようなら、私となんてどうよ?
[少し離れたところから手を振る。
ボディアーマーの太腿の位置には、左右3本ずつ、先の尖った鉄製の小型苦無が収納されている。
腰に刺した刀は40センチほどの短さ。
幅広の直刀であり、同期の彼女ならば、基本的に突き技に使用してくるのは知っているだろう。]
実は最近、魔法の使い方に迷ってきちゃっててさ。
苦無の操作の精度はそこそこなんだけど、もっと手を広げられないもんかなって。
美結の魔法、味わいたくなった。
[小柄で細い体躯。
近づく際の足音は全くと言っていいほどなかった。*]