[ふらつきながらも部屋を出て、階下へ。
榛名と玲、二人の様子に軽く目を細める。
紅く染まった様子に、さすがに榛名は動揺するか。
それに返せたのは、ただ、苦笑。
裕樹の事を問われたなら、端的に、己が成した事を告げる]
後付けの理由やいい訳なら、いくらでも出来るが……様にならねぇから、それはしねぇ。
俺は、俺の信念貫いただけだからな。
[その信念とは即ち、失わず、奪うものを許さず、という、簡単で自分勝手なものなのだけれど。
今はそれが、狂気と正気の境界線を形成し、自身を見失うには至らせず。
悔いる様子は、微塵も感じさせなかった]