[銀の輪に伝わる手応え。捉えた、と思うのと、周囲に紅の花弁が閃いたのは、どちらが先か]て、なに、これっ……![閃く紅が帯びるは、刃の鋭さ。それは、色の異なるあかを周囲に散らす。それから逃れるべく、後ろへ向けて羽ばたいた間に、ロザリーは森へと駆ける]あのままだと、あっちのフィールド、かぁ……。ま、今更引く気はないけどねっ![頬に残った紅を拭い、後を追って駆ける。阻む樹木は時に避け、時に強引に切り払いながら]