――…こら、そこはおじさんじゃないと
フォローをいれるところだろうが。
[冗談めかして笑ってから
切れ切れに聴こえる謝罪の声には目を瞬かせて]
…気にすることじゃあない。こちらこそ…
[続けようとして、首を傾ぐ。
言おうとした言葉は何だったのか…靄がかかって。
―――…思い出せない、まただ。一つ咳が出た。]
…行こう。治るかもしれない…。
お前も…アーベルも、…皆。
[今度はブリジットに手を差し伸べる。
撫ぜる――…それ以外に幾度か伸ばされようとしていた手。
その衝動の正体は、まだ自分でも判別つかぬまま。
その先に、悲しい知らせが待っていることもまだ知らぬままに。**]