[互いに死にたくないと意地を張り合ってその後。ややあって礼斗の意識は浮上する。ここに来た時のように、呆然と天井を見上げてから、両手を見下ろした。あの時と違うのは、視界を横切る黒ふち眼鏡がないことと、自分が既に事切れているくらいのもので。この身体で気配を感じる、というのも変なのだが――自分以外の何者かもこの空間にいるように思えて、顔を挙げてぐるりと見渡し]皆さん、お揃いで。[どこか間の抜けた呟きは、「墓下」に落ちた時にいつも書き込んでいたおなじみの言葉。]