大丈夫、じゃないよ。[仕草を指摘こそ出来ないが、振り返った天鵞絨の双眼に見付けたのは、苦い色の混じる笑み>>77だ。彼の姉程には、はっきりと汲み取れないだろうけれど。それでも小さい頃に足繁く通っていた相手の心境を、全く理解出来ない儘でなど居られる筈も無い。]…色んな事、立て続けに起こって…。[言いよどむよう自身の指先に力を籠めて、眉を寄せる。]それを何かライさん、一人で背負おうとしてそうで、気に成る。