[これまで見聞きした状況から、見当を付けて入った部屋。机の上には本と、小さな箱。その他の荷を見て間違い無さそうだと寝台へ運ぶ]あの人も。こんな状態だったんだろうか。[自分が覚えているのは、狂気と正気の狭間で苦しんでいた姿。語られた事件の断片。呪詛と悲哀の言葉の欠片]それを、お前は、また。なんだよな…。[動けなかった自分。師を刺した時とは違う緊迫感に圧倒されて]ちっ。[音を立てるわけにもいかない。拳を握った右手で、膝を強く叩く]