―集会場外―
[シーツと、それからスコップを持って戻ってきたときは、ミハエラもユーディットから離れていただろうか。
手際がよくなっている自分も、何か心がマヒしているような気がして怖くないといえばウソになる。それでも、立ち止るわけにはいかないのだ]
ミハエラ。ユーディットって、本名何っていうんだ?
いや、いいたくなかったら別にいいけれど。
祈ろうにも、名前知らないと、あの世に通じねえかもしれないから。
[自分の上着は汚れるが、この騒動が始まって、初めて自ら死体に触れた。全く吐き気を催さないといったら嘘になるが]