敵わなかったのか、それとも隙を突かれたのか。……隙を突かれたんだとしたら、団長さん、よっぽど気ぃ抜いてたんだろうなぁ。ここら、おっちゃんにも言えるけど。[呟きに応じるように落とした言葉は、どう響くか。元は狩人をしていた管理人も、自衛団を束ねる団長も、どちらも腕には覚えがあった。それが容易く──かどうかはわからないが、命を奪われたのだから、何かしら、油断はあったのだろう、と。彼らの油断を誘えるような者がもしかしたら……、と示唆するような。ほんの少し、毒を帯びた言の葉たち]