[立ちあがる前、ベルナルトの言葉を聞きながら、小さく頷く] 私は、私が人狼じゃないことをわかってる。 だから、言えるけれど、どうして今になって旅人を襲ったのかしらね。 ……それとも、今までは見つからなかったとか? この部屋に焚かれた香みたいなものを嗅いでしまったとか……?[眩しい、と言われて、無意識に髪を触ると、少し照れたように俯いて又顔を上げた] 逃げてここまで来たから。ここでは逃げたくないの。 だから本当は、強くなんてないのよ。