─ 翌日・宿二階 ─[暫くしてから、まだ熱い身体を起こし獲物を左手で掴む。利き手は暫く、無理には使えないだろう。むしろ体調は悪い。まともに動けるかどうか。ぼんやりとした頭のまま、廊下に出ると水を求めて階下へ向かおうとして、何処かの部屋の前で知り合いらが屯しているのを見た。獲物を持つ手しか空いていなかったので、いつものように手を振る事はしなかったが。]