―台所―
[手伝いをしてくれるフォルカーに、それじゃとお湯を沸かすことを願う。
食料庫の場所を聞き(すぐそばだったが)、じゃがいもを幾つか持ってくると、慣れているとは言いがたいが、危なげはさほどない手つきでむいていく。
言葉は勝手に口から出ていた]
ビーは、こういうの、昔すごく苦手だったんです。
僕と性別が反対だったら良かったのにと、言われていて。
それが嫌だったんでしょうね。今じゃ、髪も長くてお淑やかになってると聞きます。
もう随分と、会ってないんですけどね。
[食べやすい大きさに切って、ボールに移した水に入れていく。
適当に切り終わると、鍋に移して火にかけた。茹で上がっていく音を聞く]