――…甘えたうちにも入らねぇよ。[感謝の言葉に照れたような声をクロエに向けた。伏せたまま泣く彼女の背を撫で続けていればやがてその声も止み傾ぐ身体]………なんだ、寝ちまったか。[暫く肩を貸していたが外で過ごし彼女が風邪をひいてはかなわない。青年はクロエを抱き上げ宿屋へと歩み出す。洗濯小屋の方が近いのだが勝手に入るのは躊躇われる。それにゲルダには連れて返ると約束していた]