だから、諏訪。お願い、狼を、見つけて。狼を、殺す、んだ……。[行こうと声をかけられる>>86も、首を横に振って]待って。学長……床に……。[学長室に到着する前はわずらわしいだけだった毛布を、血だまりのない場所にひろげ、諏訪に手伝ってもらって学長の身体を横たえた。半分は学長の体の下にくるように、あまったもう半分を体にかけた。][立って、学長の顔を呆然と見つめる。彼の濃い眉がぴくぴくと動くことはもうないのだ。そう、じんわり考えていると、ようやく涙があふれてきた。]