― 翌朝・林→教会 ―
[視なくていいのに瞳が熱い。
座り込んだまま荒い息を繰り返していたら名前を呼ばれた。
目を見開いたまま肩を叩く修道士>>77を見上げた。
いつもより黒っぽい夜に近い瞳は違和感として映っただろうか]
ライさん。
[叫んだせいで酷く嗄れた声だったけれど、聞こえない人には普段と変わらず呼んだように見えたかもしれない。
手を貸してもらってどうにか立ち上がるところまでは出来たけれど、足元がおぼつかなくてほとんど抱えられるようにして教会の中に連れて行かれた。
様子見に来た人達は怖いものを見るような視線を向けてきていたけれど、それに反応することも出来なかった]