―広間―……え、あ。[足音と問うような言葉>>80に、そちらを見る。流石に笑みは作れず、困ったような表情に見えただろうか。部屋の中を示し、執事が部屋へ入ろうとするのに一拍遅れて気付き、道を開けた]叔父さんが。酷い、ことに。[言葉を発するのは更に遅れて、彼の目にも既にその光景が映っていたことだろう。抱きかかえられた体勢の叔父、使用人、執事の順番に視線を巡らせて]逃げなかったんだ。[貴方達はと小さく呟いた声は、どちらかに届いただろうか]