─ ギュンター私室 ─
(>>35続き)
[判断も行動もできず、目の前のエーファを助けなければという思いだけでおろおろしていた。
部屋を覗き込>>43んだイヴァンに声をかけられても、狼狽えた顔でただ見つめ返すのみ。
ギュンターの遺体に気づいたイヴァンは、ベッドのシーツを引き上げ>>43る。
彼の行動を見て、]
(そうか……、
まずはエーファの視線から隠したほうがよかったの、か…。)
[遠くのほうで考える自分がいたけれども、現実にはぼんやりしているだけで。
「怪我なんてしてない」「いつも、俺は、大丈夫」>>44
こぼれ落ちたようなエーファの声に振り向けば、呆然とした蒼い瞳>>45がすぐ近くにあり、]
……ここは、危ないよ……。
[繰り返したが、病み上がりの小さな声は誰にも聞こえなかっただろうか。]