[目的地である屋敷に人が集まりつつあるを知らぬまま森を抜け村の中央で足を止めた。左手に握る長剣の鞘には見事な細工が施されている。親しい細工師に頼んだものであるからそれも当然]次の依頼品の打ち合わせもしたいところだが……[蒼の視線が目的地とは別の方へと向けられる。それから軽く俯き思案するように眉根が寄せられた]もう少し煮詰めてから出向くか。[案が固まっていないらしい言葉が漏れる]