ああ、エーリさん。
[姿を見て取れば、小鳥と対していた時の柔らかさはうせる。
それでも、図書室をよく訪れる彼に対しては完全に消える事もないのだが。
邪魔をしたかとの問いと謝罪には一度天鵞絨を瞬かせた後、いえ、と首を横に振って]
こちらも、本の返却に?
[話題を変えて問いかける。
先の来訪者共々、こちらもそろそろ来る頃合いかと思っていたからこそ投げた問い。
返るのは肯定で]
わかりました……とはいえ、今は先客ありなので、預かるしかできませんが。
[小鳥を肩へと移しながらこう返す。
先客が誰かと問われるならば、返すのは短い「赤いの」の一言だけ。**]