―→第三階層・通路―[第一階層でも度々目にした人間の遺体は、機械犬にとっては無機物と同義。故に殆ど目を向けることはなく、ただ踏みつけることもなく器用に避けながら、前行く者の後をついて行った][最初に受けた“攻撃”が、嗅覚センサーの機能を停止させたことも、不調を仕種で示すプログラムにも狂いが生じていることも、今はまだ機械犬自身しか知らぬこと]