―朝・個室―
[今日は静かだった。
着替え、髪を整え、本を整理する。
机に向かって、手紙を書く。
書きたいときに書くのが、姉弟の決まりだった。
今日は、誰が、死んだのだろう。
明日は、誰が、死ぬのだろう。
誰を殺せば、良いのだろう]
ビー、会いたいなぁ。
[小さく、書き上げた手紙をしまいながら呟いて、部屋から出ていく。
もし今日何もなかったら、きっと自衛団員の人に渡せるだろうと、白い手紙を三通持って。
しかしそれは再び床に落ちることになる。
――フォルカーから、話を聞いて、ただ呆然と玄関を*見つめた*]