─ 2階 客室 ─
[呟いた言葉に、まずは指示されたことをしてからと言われると、小さくこくりと頷く。]
うん。
もちろん先に、オードリー様の、お部屋から…え?
あ、もう、準備、出来てるんだ。
…うん。
それじゃあ、私、もうお一人のお部屋、準備してくる、ね。
[そう言って他の部屋に向かおうとして、あ、と小さく声を上げ。]
そう、いえば。
ケネス様のお部屋も、整えるように、って。
…先に、ケネス様のお部屋。
行った方が、良い、よね?
[いつ戻られるか解らないから、と使用人からも同意を得るとケネスの部屋へとまず向かう。
ここ暫く滞在されている御客人で、あまり話したこともない方だけれど…お酒の臭いがして、少し苦手に思う方。
鉢合わせても気まずいから、彼の部屋を整える手つきは丁寧ではあるが幾分急ぎながらのものになった。**]