アーヴ、居ないの?[再度の声かけ。けれどやはり返事は無い。一歩部屋の中へと入り、部屋を見まわそうとした時。家具の陰から、床に不自然に流れ来る紅い雫があることに気付いた]────……![それは以前にも見たことがあるもの。慕っていた人が流していた色。恐る恐る、視界を遮っている家具の奥に視線を向けた]