─ 部屋H ─[『蒼花』から逸れた視線は、クレメンスの後ろから現れた姿>>86に止まる。朱き狂花が、哂う。哂いながら、けれど、ないてもいると。気づいているのは──離れようとせぬ茶猫のみか。慟哭を糧に育つ狂花に、正しき理などは既に届かぬもの。故に、殴られそうになっても>>85 >>88、態度は変わる事無く。埋葬のために部屋を離れる者たちを、顧みる事もなかった]