─ 翌朝/広場 ─
[上手く回らない思考を持て余しつつ、覚束ない足取りで歩いていた所に聞こえた呼びかけ>>94に、視線を向ける]
あ……ユディちゃんは、生きてるん、だ。
[最初に口走ったのは、こんな言葉で。
問われた内容に、表情が泣きそうに歪む]
うん。
ギュンターのお爺ちゃん。
……空っぽに、なってた、よ。
[内側にあったものを失した、赤黒い空洞。
焼きついてしまったそれが蘇り、足の力が抜けて、座り込む。
団長の死体が見つかった場所と、娘が第一発見者だった事は、念のためにと着いて来た自衛団員が代わりに説明してくれた]