―湖畔エリア―
……虚仮にされ、踏みにじられ、無価値と罵られた恨みがあるのなら……
燃えろ、人のものを奪って燃えろ、静かに……
[>>88ユリアンが精霊言語で精霊らに助けを求める間、こちらもぼそぼそぼそ、と手の宝石に囁くように詠唱する。
宝石はぼんやりとゆらめき光り、それに呼応するかのように、ユリアンを囲うようにしてばらまかれた小石がじりりりとちぎれるような音を立てて高温に燃え始める――大気中の酸素を使って。
耳が聞こえれば異変に気付いただろうか。だがそもそも静かな攻撃だ。酸素を奪い、相手の呼吸を続かなくさせる術なのだから。
―ユリアンが作り上げた竜巻が襲いかかる!]