― 屋敷 広間 ―ん。[最後の一個だと知って、目を丸くすると真剣に頷いた。食べ損ねていたら涙目になっていただろう。皿を手に取るのは素早かったが、食べるのはゆっくりと存分に味わいながらだった]ん。ん。美味し。[言葉数が少ないのは普段からで、食べてる時は特に顕著になる。タルトを口に運ぶ度、何度も何度も頷いているのが言葉よりよく心情を表していた]