[氷は熱でじわりと溶けて、そこに打ち込まれた衝撃できらきらと砕ける。欠片で少し手が傷ついたようだけど、ご主人は気にしてはいないっぽい]《吼えろ、白虎》[その焔は氷を打ち砕いた後、そのままの勢いで拳を離れ、リディ先輩に向かう。大きさはさっきの“白羽”よりも少し大きい]《……二重奏!》[更にもう一つ言葉――これは最近扱えるようになった――を加えれば、途中で二つに分かれたそれがユリアン先輩へも向かっていく]