[それはクロエが頷いたよりも先か、ひとつひとつを手にとっては感心したように。クロエとは刺繍工の娘の話、先日の真珠細工の話を少しだけ交え]
へえ、そのゲルダって子、若いのにいい仕事するなあ。
ヴィリーもあんなこと言ってたけど、これなら安心して頼める。
[並べられた作品をあれこれ見ながらモチーフはあれかこれか、と思いを巡らせる。
宿に戻ったら、フーゴーのコレクションも見せて貰おう、などと考えながら]
ま、あんまり長居すると誰かさんがやきもきするらしいから。
次は何か買いにくるよ。ツケじゃなくてね。
[にっと笑って、「んじゃまた。」と店を後に]