……やっぱり、お前みたいな奴に負ける訳にはいかない!
[愉しんでいることを肯定され>>81、赤色の瞳に燃える炎は勢いを増した。
しかし、気勢が続いたのもそれまでのこと。ユーリの冷えた視線に射竦められ、息を呑む]
な、何を言ってるんだ? お前一体、何を企んでいる?
[眼前の影を見据えながら、ようやく矢を焼き尽くした左腕を構え直す。
一歩、二歩と後退するが、既に逃げられる状況ではなかった]
ひ、光が、闇に負けるはずが、ないんだ――
[竜に変じた影を見上げながらの言葉が、虚勢混じりなのは相手にも察せられるだろうか]
うああああああっ!
[気合いとも悲鳴ともつかぬ叫びと共に、白熱の光が一瞬、赤色の全身を包む。
しかしその炎は、一瞬にして燃え尽きた。
熱気の揺らめきから放り出されるように、赤色が宙を舞う。
コスチュームの破片と、それによく似た色の液体が、風の中に散っていた*]