─自衛団詰所近辺・路地─
[ツィンを追いかけ辿り着いたのは自衛団詰所近辺。眼の前には人だかり。何かを取り巻きざわめいていた]
おい、何かあったのか?
[一番後ろに居た島民に声をかけると、一瞬怯えの色を向けられ。その後に、「見た方が早いよ」と言われ道を開けられた。その先に広がるのは赤の溜まり、それに沈む旧知の友]
んなっ……!
[流石にフーゴーも絶句した。その傷跡に強く眉を顰める。そちらに気を取られていたのか、座り込むクロエに気付くのは遅れ、視線を落としたところでようやく気付いた]
おい、クロエ! 大丈夫か!
おめぇは一旦宿屋戻れ、良いな?
[放心状態のクロエの肩を揺らし、意識をこちらへと向かせる。応じる仕草を返されると、集まって来ていた者に頼み宿屋へと連れて行かせる。ツィンもまた、その後について宿屋へと向かって行った]