[続けて話した事。自身の研究の一端>>6:129。
一介の『園芸家』の領域を大きく越えた、研究の話]
……ま。
冷静に考えれば、異常ではある。
道楽のような色彩交配研究への出資……その条件の一端に、精神感応や共鳴に関する研究を進める事があった訳だしな。
あの頃は、先へ進む事にばかり意識をとられて全く気にせんかったが……こんな形で、向き合う事になるとは。
さすがに、考えもできんかった。
[呆れを帯びたため息が零れる。
それから、くぐった扉の向こう。
見えた石像に、未だいろを失わぬ一方の天鵞絨が険しさを帯びた]