もしも…さっきみたいなことが…また起きそうになったら…迷わず、逃げろ。[血の滲む手、落ちた首輪――白くなっていった。彼を…オトフリートを危険と見做して断ち切った…違う。]それか――…断ち切ってくれ。お前が…皆が生きる為に。[―――奪ったのは……衝動。][点滅するように、紺青の眸は理性と虚ろの合間を彷徨って鏡の中に意思が取り残されるかのように呑まれていく。][自分の意思に反して―――徐々に狂気に侵食されていく。]