[すごい、と視線は語った。
大きな手はとても安心してしまう。
ウェンディの手は滑らかではなく、水に触れる為か、他の同年代の子よりも少し荒れていたけれど、若いからか痛みを与えるようなものでもない。
気遣ってくれたのだろう、彼の足は早くなくて、だから少女はとてもうれしくなったのだった]
か、帰り。がんばります。がんばれます!
[手が離れてしまうのはちょっとだけ、寂しそうな顔をしたが、からかわれて後ろを振り返る。
ぐっと小さな拳を握って、ケネスを見上げ]
わたし、もう10歳ですもの。
……今は、ケネスおじさまに、助けてもらいましたたけど。
帰りは、神父さまに内緒にしたいから、がんばります!
笑わないで下さいね!
[先手、とばかりにお願いをして。
それから玄関へと向かう。手は繋いでいないけれど、一緒に]