[ケホ…と、小さな咳を零してブリジットを離す。
紺青の眸を細めて困ったように笑った。]
…立ち向かうだけが…勇気じゃないのさ。
きっと…。
[ノーラは男がピューリトゥーイではないと言っていた。
自分でもわからない…侵食するものの正体。けれど…。
男からは離れたほうがいい…少女へ遠回しの警告の仕草。
ブリジットが動かなければ、自ら離れるよう立ち上がって]
…まだ、今は…大丈夫だよ。
まだ…もう少しだけ。
[何時また狂気が現るかわからない。正気が保てる間に…。
そう呟いて泣いた時のようにブリジットの頭を撫ぜると、
階下の水道の方へと降りていく。**]