お客様を放置する訳には参りません。それに、怪我の治療もありますから。[引き下がる訳もなく、あっさりと言い切ると、邸内へと向かう。抱え方についても、この方が負担がかからないからと答えを返すのみ。迎える召使いに報告を済ませると、手当ては他の者に任せて、バルコニーにて意識を失う青年も同様に運ぶだろうか。――事が一段落ついても、執事は変わらず*執事のままのようだ*]