[殆ど塞がりかけ、力を取り戻してきていた左手甲に、僅かに爪を立てる。完全に傷をつけるほどではないが、強まる天聖の気配]無限なる虚は閉じている。だからこの竜卿の中に在れば、その気配は特に目立つはず。なのに。[キリ、と奥歯を噛み締める]――時空竜の気配が、何処にも、無い。この結界以外に。