― 玄関 ―
[扉を開いて出迎えた執事>>100に、それに慣れているようにひらひらと手を振って挨拶に代えた]
おう、ただいま、っとなァ……
[二ヶ月、居座っている先の使用人――とくにメイドたちには受けが悪いのは自覚している。
執事はさすがに「客」という立前上、邪険にされることはないが、好意的な対応をされているとは思っていない。
そして酔っ払いにとっても、使用人たちにそこまで好かれようなどと思ってはいないから気にかけることもなく。
だから執事と少女のやり取りの間に玄関の中に足を踏み入れようとしたとき]