─中央ビル一階・廊下────近しい、ね。遠い存在ではあるけれど。組織外の者からすれば、近い方ではありますわね。[『総帥』の側近であると言うような自惚れは無い。近付きたくとも遠い存在。それが『総帥』だった]無理に近付こうと言う野心はありませんけれど。あのお方のお役に立てるだけで十分…。[それが”影”たる自分の存在意義。ふ、と息を吐くと、アンクレットとヒールの音を奏でながら、広間の方へと向かった]