―宿泊施設・広間―暖炉を見ててくれたの。ありがと。[>>101リディに気付けば、女はそう声を掛ける。一昨日は驚かせてしまったようだから、近付かないまま。そうしてさりげなくリディの様子を窺うのは年長者として心配しているのか、…それとも別の意図があるのかは自分でも分からない。女は机の側の椅子に腰掛けて紅茶を口に含む。温かいのは分かるが、あまり風味は感じられなかった。誰かが広間に戻ってくれば、それに合わせて紅茶をカップに注ぐ。温かく保つようにティーポットにはカバーを被せておいた。 **]