― 宿 ―[何かを抱えているオトフリートとはちょうど擦違うように宿に戻る。向こうに気づき視線を向けると>>100、手の動きにこっくりと一つ頷いて返した。生憎両手が塞がっていて、細かな返事は出来なかった。入り口の痕には気づいたが、気に止めるだけで不快は感じず。かといって昨日はなかった、まだ新しめなそれを踏みつける事もせず上を跨いだ。宿にいたものらにはひらと手を振った後。『何があった』と手で問いかけ、入り口とを交互にみやった。]