―――……っ!?[と、ポタリ――シーツの白に散る紅。薬のおかげか、それとも気が高ぶっている所為か、痛みはないけれど。ぐっと喉が鳴る、うちから競り上がってくる感覚に、慌ててシーツを剥ぎ、口元に添えた。]もう、あまり時間、ないっぽいなぁ。[吐ききってしまった後、紅に染まったシーツを、同じ色の眸で見る。ライヒアルトの佳く効く薬も、それは痛み止めであり、根本的な治療とはならない。汚してしまったシーツの行方を思案して、どうしようもなく、一先ずベッドの下へと放置した。]