[見極める者だと宣言したゼルギウス。
死と生の差こそあれ同じく見極める者だと宣したローザにはライヒアルトやブリジットがついているからまだ心強くあるだろうが、彼は。
気を許していただろうウェンデルとベアトリーチェ、二人を失って平気でいられるとは思えなかった。
ベアトリーチェを人狼と断じたことは、尚更彼を苦しめただろう。
それが仮に偽りだったとしても、だから。]
あんたにとっちゃ、私はもう人狼と疑う必要はないんだろ?
…一人でいるのが辛けりゃ傍にいるよ、いつでもお呼び。
[今のゼルギウスが一人を厭うかどうか解らないから、ひとまず声だけかけて部屋を後にし。
すっかり冷えきった身体をもう一度温める為入浴を済ませた後、自室に戻った。]