―広間を出る前―[考えものよとキャロルに言われ、視線の先に重みがかかる。冗談めかした口調にもシャーロットにも、動じることなくさらりと言った。]大丈夫、シャロには一番だって言ってあるから。[人前で囁かれる好意の言葉は、シャーロットの頬を朱色に染めるに十分だろう。ひらり踊り子の君に手を振り広間を離れる。シャーロットが付いてくるなら、構わず共に歩いた。]