―宿―
ありがとう。
アンタはこんなときでもかわらないんだねえ……
[ヘルムート>>103が笑みを浮かべるのに僅かに瞳を細める。
疑っているというほどではない。
でも普通すぎてそれが変に見えるような状況の中では視線に疑いがまじるのも仕方がない。
それでも受け取った茶をすすったのは、こんな場所で毒をいれるようなことはしないだろう……とかいう思考ではなくてただ頭が廻っていないだけだった]
おはよう、二人とも。
[フォルカーとライヒアルトが連れ立って宿にくるのを見てひらひらと手を振る。
なにがあったという問いに、『団長の首が玄関先に落ちてた』と仕草で返す。
普段より動きが鈍いその仕草はフォルカーにはもしかしたら読めたかもしれない。]