―昨夜/宿屋外―「おお姫よ。囚われの君を今こそ奪回し助け参らん!」[明りのついていた窓は誰の部屋だったか。とにかく男の頭の中では今度はそういうことになってたらしい。宿を見張っていた団員が仲間を呼ぶ]「おい、また抜け出してるぞ」「ええい、邪魔をするなー!」[取り押さえようとやってきた団員達に剣を抜く男。数人で揉み合う内に紅が飛び散った]「ぎゃあっ」「やっぱ狂ってるぞこいつっ」「なあ、そんなのあの話にもいたよな!」[頷きあった自衛団員は、躊躇なく男の命を奪うことを選んだ]