― 1F配電室に向かう廊下 ―
[高峰に続いて廊下を歩いていれば、今まで聞こえてこなかった人の声が小さく聞こえて。
人がいることにほっとしたような吐息を零す。
近づけばそれが川島>>109と露島だと解り]
あ、川島君に露島君。
あ、あの、あのね……
[川島の疑問にどう言えばいいのかと悩むうちに、高峰があっさりと校舎の入り口も窓も開かなかったこと――そして窓ガラスを割ることも出来なかったことをつげて]
う、うん、そうなの。
私も見てたけど……ほんとに、窓もドアも開かなくて……
[閉じ込められたみたい、という言葉は口にはできなかった。
まだ、希望は持っていたくて、でも不安も大きくて最後はうつむいてしまった]