[……ん?あ、そっか、さっきの感じは。]
エーリッヒが、助けてくれた、の?
[うんって言われたら、あたいはエーリッヒに思いっきりぎゅーして背中を撫でるんだ。ありがとう、ってちゃんと言って。
後から誰か来たかな?
来たんなら回れ右したかったんだけど、ちょっと立てねぇ…。
仕方なくあたいは自分がベッティだって事はばらしたのさ。
女王の娘だって事は言わなかったけど、エーリッヒがひょっとしたら何かいったかもしんね。
聞こえたら、今度は目と目の間摘まんで縦皺の刑だけどな。助けてくれてもそのへんはお約束なんだぜ!
ちょっと落ち着いてきたら、あたいは騎士のおっさんからもらった腕輪がバラバラになってんのに気づいたのさ。
最初は守ってくれたから千切れたのか?と思ったけど、あたいを守ったのはエーリッヒの感じがしたから違うよなぁ。
巻き込まれてこうなったのか?
それとも、腕輪が何かしたのか…?]