[足音とかはあまり強くは聞こえなかった。しばらくの間、少し曲がった指でぐるぐる遊んで、窓を見上げる。]――…あれ?[窓の外が、雨以外の色を見せていた。白、黒。下の方は見えない。]なんだろ?[声は上からだった。下は知らない。立ち上がって、広間から出てみる。]