あー…あの変な格好の女…とんでもないもん持ち出してんな
[幾枚も重なるようにできた影花の盾は足しにはなっても。それだけでは足らない。
だが足らないなら足すだけ。こんな場所で出し惜しみするつもりもなく。仕留めそこなったものも用意を整えているのだから遠慮も無用]
開きたまえ…祖は異界への門。祖は獄へと繋がる門
[手を合わせ祈るような姿勢で詠唱を唱える。
それは...にとっては最もなれた集中姿勢らしい]
悪鬼羅刹の猛り。亡者の増悪。その全てを飲みくだした地の底に秘めし力。
……今こそ存分に奮うがいい。
[爆発的に膨れ上がる灼熱。その中心地点で魔族は唱える]
『獄界・招 業炎!!』
[両腕に纏わりつくように現れ渦巻くのは。存在するだけで生き物へと死を与える具現そのものの蠢く地獄の焔]